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Vol.3

テレビ局の未来 ~グローバル・メディアから見る日本のTV局の生き筋~

DATE2024.01.23

プロフィール Profile

中山 淳雄 Atsuo Nakayama
エンタメ社会学者/Re entertainment代表取締役

1980年栃木県生まれ。
宇都宮高校卒業後、東京大学大学院修了(社会学専攻)。
カナダのMcGill大学MBA修了。

リクルートスタッフィング、DeNA、デロイトトーマツコンサルティングを経て、バンダイナムコスタジオでカナダ、マレーシアにてゲーム開発会社・アート会社を新規設立。
2016年からブシロードインターナショナル社長としてシンガポールに駐在。
2021年7月にエンタメの経済圏創出と再現性を追求する株式会社Re entertainmentを設立し、経営コンサルティングや研究を行っている。
著書に「エンタメビジネス全史」「エンタの巨匠」「推しエコノミー」「オタク経済圏創世記」(日経BP)など。

受講雑感 Reflection

「テレビ局の未来〜デジタル✕グローバルでコンテンツ業界はどう変わったか~」
メディア・エンターテインメント企業の売上・利益・時価総額をグローバル市場で俯瞰する圧巻のグラフから話がスタートした。今回の講演は大きく3つのテーマで解説していただいた。
①米・中・日・韓のメディア大手ポジション、②日韓比較:アニメ/ドラマ/音楽の海外展開、③放送局のビジネスモデル転換。
①では、米中のBigTechは桁違いで日本企業がいかにグルーバルで戦えていないか。グローバルメディアコングロマリットでの比較では、世界でコンテンツ投資が30兆円に膨らむ中、日本のメディア6局合計で0.7兆円。しかも増えていない。
②では韓国企業のドラマ・音楽・ゲームの日本市場でのヒットを足がかりに世界で成功している。日本はアニメで対抗するがまだ届かない。韓国の世界への売り出し方の旨さが光る。
最後に③では、日本のテレビ局の成り立ちを15年くらいの時系列で示してくれた。50年間盤石だった日本のテレビ界の今後は、米中市場で売れるコンテンツメーカーになれるかどうかに掛かっていると説く。そのキーワードはやはりデジタルとグローバル。リクルートグループとバンダイナムコグループの事業再編の戦略をベンチマークに力説いただいた。(小西)