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Vol.6

テクノロジーがつくる未来のクリエイティブ都市

DATE2024.11.12
テクノロジーがつくる未来のクリエイティブ都市

プロフィール Profile

杉山 央
杉山 央 Ou Sugiyama
新領域株式会社 ART +TECHプロデューサー

2000年森ビル株式会社に入社。
タウンマネジメント事業部、都市開発事業本部を経て、2018年「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderless」室長として230万人/年の動員を達成。
2023年虎ノ門ヒルズ「TOKYO NODE」施設開業の責任者として Rhizomatiks、蜷川実花等との体験型展覧会を連続して手掛け、アートを通じて都市ブランディング、収益化を実現させた。
2024年6月 新領域株式会社を設立。
8月 東京都主催「海とつながる。アートをめぐる。」プロデューサー。
現在は2025年大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「いのちのあかし」計画統括ディレクター、2027横浜国際園芸博覧会テーマ事業館・展示ディレクターとして、新たな体験づくりと施設プロデュースをする。

両祖父が文化勲章受賞者の画家・杉山寧と建築家・谷口吉郎、伯父は建築家・谷口吉生と小説家・三島由紀夫。

受講雑感 Reflection

「テクノロジーがつくる未来のクリエイティブシティ」
杉山氏が手掛けた「teamLab Borderless」「TOKYO NODE」は新機軸の都市型アート空間である。その背景にあるデベロッパーが抱える課題を詳細に説明いただいた。
都市のビジネス空間はもちろんだが、商業空間も均質化している。同じようなチェーン店やマーチャンダイジング・・・。生活者にとって便利な一方で、わざわざ遠方から行く理由はない。
「その街に行かないと得られない価値は何か」の問いに、賃料ではなくコンテンツでマネタイズをする、デベロッパーのビジネス構造の変革に取り組んだ。2018年、お台場にオープンした『teamLab Borderless』は年間230万人を動員した。
デジタルテクノロジーとアートとの融合による新感覚の空間体験。デジタルアートブームの火付け役となった。
「テクノロジーと空間が重なる世界」をテーマに、クリエイティブ業界のトレンドとして、①自分の物語り/他人の物語り(ナラティブ)、②個人体験でありつつ集団体験でもある(共感)、③その時にしか経験することができない(LIVE感)、④ストーリーが変化する(インタラクティブ)を挙げた。
この4つのキーワードをデジタルツインによる新しい表現で創造したものが「teamLab Borderless」であり、「TOKYO NODE」のオープニングでライゾマティックスと仕掛けたコンテンツである。
杉山氏は今年、森ビルから独立しArt+Tech Producerとして“街づくりに新領域を”をビジョンに取り組むという。その動きに目が離せない。
(小西 裕介)