
一級建築士矩子と考えるイベント設計思考
なぜ“イベント設計”に建築士が
必要なの?




一級建築士 古川矩子(かなこ)。お台場にある「フジアール」という会社から声がかかり、夏に開催される<ワクワクファミリーフェスティバル>のイベント設計のお手伝いをすることになりました!初チャレンジの仕事にドキドキ……。まさか一級建築士の資格がイベント設計に生かされるなんてね!

……でもちょっと待って。
「一級建築士が必要!」って言われてホイホイ引き受けちゃったけど、イベント設計の現場で、建築士って何をするの?
- そもそも「建築士」ってどんなことができる資格?
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- ・さまざまな建物の設計図をつくる
- ・建築確認申請や各種許可申請など、法令に基づいた手続きをおこなう
- ・建築現場で設計図書と整合性を確認する、など
- イベントに「建築士」が必要なのはなぜ?
- 何より大事なのは「安全・安心」と「楽しく快適な空間」をつくること!そのためには構造計算や、給排水や電気などの設備計画ができて、法律の専門知識もある建築士が必要なのです。
建築士が関わるイベントは多岐にわたります。

なるほど。楽しい遊具やキラキラなテントも、お客様の命を預かっている構造物ですからね。私がイベントへ遊びに行っていた学生時代はただ楽しんでいるだけで、建築士がその空間づくりを支えていたなんて想像しなかった……
イベント設計における建築士の業務は、
- ➀敷地図から建築物・工作物の配置計画を考える
- ②安全に建つ構造を考える
- ③建築物・工作物の配置から給排水や電気など設備計画を考える
- ④法規に照らして必要な資料を作成し、所轄の行政に申請する
- ⑤会場となる現場の設計と施工を監理する
主催者の限られた予算や条件、期間の中で楽しく安全な会場を整備する。会期中も会場を見守り続けるのです。
“楽しい”と“安全”の完全両立か……責任重大です。でもオープニングの賑わいを想像すると、モチベーションがどんどん上がっちゃう!設計のお仕事を責任持ってやりとげてきた自分を信じて、がんばろー!